草の戸や 日暮れてくれし 菊の酒    芭蕉
 俳聖・松尾芭蕉ならずとも、ひと雨ごとに深まる秋は、つい一句ひねってみたくなる季節。まして、極上のお酒と旬の料理が揃えばなおさらです。
 秋の宵、順正で風雅なひとときはいかがでしょうか…。
 見上げれば、東山三十六峰を煌々と照らす名月。庭園には秋の風。食卓の上のもう一つの庭園”八寸“にも、萩玉子豆腐・焼き栗・むかごの松葉さし・黄菊をあえたイクラ・サーモンの砧巻きなど、稔りの季節がおとずれています。

*献立は旬に合わせ、月に2度変わります。
 
【真魚鰹の西京焼き】
 お酒好きにも、ご飯党の方にも、お薦めの逸品。ぷりぷりの真魚鰹を、西京味噌で漬け込んだ京都ならではの焼き肴です。


【八寸】
 ゆく季節を惜しみ、来る季節の予感を楽しむ八寸には、名残りのハモの梅肉添え、かにの博多寄せのほか、秋の彩りを。
 
【松茸と菊菜のおひたし】
 季節の幸のなかでも、とりわけ香りの高い松茸を薄口醤油とお出汁で淡く味付けし、すだちで、あっさりと京の味に仕立てました。