朝夕の涼やかな風が古都に夏の終わりを告げるころ、ここ南禅寺順正の厨房には一足早く“秋の香り”が漂い始めます。順正が選りすぐるのは鮮度、香り、大きさのすべてに秀でた国内産松茸。松茸は全国各地さまざまな料理で味わえますが、素材の風味を繊細な薄味で引き立てる京料理との相性はバツグン。脂がのった秋鱧といただく「土瓶蒸し」をはじめ、特製すだち酢で松茸の豊かな香りが際立つ「吹き寄せ風焼」、盛りだくさんの季節の味が踊る「ほうらく焼」など。 “蒸す・焼く・煮る”に技を効かせた調理で、松茸のあらゆる魅力が心ゆくまでご堪能いただけます。木々の色づきを待つ間、南禅寺順正でぜひ、芳醇の秋をお楽しみくださ。


松茸、茄子、紅葉など秋の風情が香る食材をそのまま天ぷらに。素材そのものの旨さがたっぷりご堪能いただけます。  

松茸、ぎんなん、鯛、蛤など旬の味覚を豪快に盛った「ほうらく焼」。目の前でじっくりあぶると、香りも美味しさもひとしお。焼きたてをそのまま、特製ポン酢でお召し上がりください  
 
松茸料理の定番「土瓶蒸し」は、夏場よりさらに脂がのった秋鱧とともに。鱧の旨さがほどよくとけ込み、松茸の香りが移ったその味は、まさしく絶品!


松茸、海老、鱧、ぎんなん、むかごなど彩り豊かな食材を、塩を敷き詰めた土鍋に並べ蒸し焼きに。湯気とともに広がる芳醇な香りを、特製すだち酢が際立たせます。